更新 2015.03.21
このエラーは DVD の仕様により発生しているのではなく、DVDStyler が呼び出す DVDAuthor の性能により発生します。
このエラーを和訳すると、「jumppad を処理するには、タイトルセット/タイトル/メニュー等の数が多すぎます。複雑さを減らし、かつ/または jumppad を無効にして下さい。」です。
jumppad の意味については、「使い方中」の頁の「jumppad の意味」 を参照して下さい。
「jumppad を無効にして下さい」とは、「jumppad を作成」※1 のチェックを外せの意味か、jumppad が発生しないコマンドを使ってくれの意味と解釈するのが妥当だと思います。
このエラーに対処するには2つの方法があります。
方法1が一番お勧めの方法です。
【方法1】(主に)タイトルを複数のタイトルセットに分けて入れる(2015.03.21 追加)。
一番お勧めの方法です。
(主に)タイトルを複数のタイトルセットに分けて入れると、タイトル数やチャプター数が各タイトルセットに分散し、コマンドも各タイトルセットに分散するので、解決する可能性が高いと思います。
以下の単純な構成で試してみました(V2.8)。
VMGMメニュー 1個
タイトルセット 1個
タイトルセットメニュー 1個
タイトル(チャプター指定なし) 複数
タイトルが31個の時、このエラーが出ます。
タイトルが30個の時、正常終了します。
PgcEdit で解析すると、(jumppad 処理用に自動生成された)タイトルセット1メニュー2に、コマンドが126個自動生成されています。
チャプター指定なしのタイトル1個について、メニュー2にコマンドが4個必要です。従ってタイトルを31個にすると、メニュー2にコマンドが130個必要です。
しかし1個のメニュー画面が持つことができるコマンドの最大数は128個です。従ってタイトル31個が実現不可能なので、このエラーが出るようです。
表示されるエラーメッセージは『Too many titlesets…』ですが、エラーの実質的な意味は、エラー『Can only have 128 commands …』の
『「jumppad を作成」にチェックを入れた時』と同じようです。
従って上記リンクに書かれたことを行えば、『Too many titlesets…』が解決する可能性が高いと思います(検証不足)。
【方法2】「jumppad を作成」のチェックを外す。
「jumppad を作成」※1 のチェックを外し、「最初の再生コマンド」欄・メニュー・タイトル間の移動をする時に、
「使い方中」の頁「コマンド一覧その1」の2つの図 に掲載されている、直接移動できるコマンドを使って下さい。
図に掲載されていない経路で移動したい場合は、どこかを経由して下さい。
「jumppad を作成」にチェックが入っていると、タイトル数やチャプター数等に応じてコマンドが自動生成されます。コマンド数が多すぎると、このエラーが発生します。
この方法は、タイトル数やチャプター数等を減らさなくてもこのエラーを解消することが可能ですが、ある程度の根気が必要です。
これ以降は、この方法を中心に説明します。詳細を例を交えてわかりやすく説明しようとした結果、説明が長くなってしまいました。
私はタイトルが14個の時にこのエラーが発生しました。
「jumppad を作成」※1 のチェックを外し、下記の「方法2-対策」を採用したところ、このエラーが発生しなくなりました。
現在は、タイトルセット数1,タイトル数54,メニュー数14(サムネイルメニュー数9)で、このエラーは再発していません。
「jumppad を作成」※1 のチェックを外し、jumppad を必要とするコマンドを、jumppad を必要としないコマンドに変更します。要領がわかるまでは大変です。予め jumppad の発生しにくい構成にしておくと楽です。
タイトル選択のメニューをなるべくビデオマネージャに配置する方法は有力です。なぜなら、タイトルセット内からVMGMメニューへは、直接移動できるからです。
またVMGMメニューからタイトルへも、直接移動できるからです。
タイトルセット間は直接移動できないので、タイトルセットの数は可能な範囲で少なくした方が良いと思います。
そして「最初の再生コマンド」・メニュー・タイトル間の移動をする時に、
「使い方中」の頁「コマンド一覧その1」
に記述した、jumppad が発生しないコマンドを使いましょう。
コマンドにおける「titleset」記述は、本当に必要な時のみに使いましょう。本来不要な時に使うと jumppad が発生します。
「jumppad を作成」※1 のチェックを外した状態で、「…コマンド:」欄や「ジャンプ先:」欄の▼クリックで表示される選択肢は、jumppad が発生しないものの様です。
jumppad がどういう場合に発生するかについて例を挙げます。
以下、<>内には jumppad が発生するコマンドを記述し、〔〕内には jumppad が発生しないコマンドを記述します。
VMGMメニューまたは「最初の再生コマンド」※1 から、タイトルセット1のタイトル1への移動
<jump titleset 1 title 1;>
→〔jump title 1;〕
タイトルセットの指定は無用です。ここでのタイトルの指定は、タイトルセットに関係なく、ディスク内の何番目のタイトルかを指定します。
例えばタイトルセット1が2つのタイトルを持つ場合、タイトルセット2のタイトル1(ディスク内の3番目のタイトル)に移動するには
〔jump title 3;〕
と記述します。
なおタイトルセット内で
〔jump title 数字;〕
と記述する場合は、同じタイトルセット内の何番目のタイトルかを指定します。
VMGMメニューまたは「最初の再生コマンド」※1 から、タイトルセット1のメニュー1への移動
タイトルセット内のメニューに移動する場合は、タイトルへの移動とは書式が異なるので注意が必要です。
<jump titleset 1 menu 1;>
→〔jump titleset 1 menu;〕
これだと、メニュー1またはルートメニューに移動することが多いです。
他の方法として、タイトルセット1のメニュー1(メニュー2以降も可)の「チャプタ」にチェックを入れて
〔jump titleset 1 menu entry ptt;〕※2
なお「jump menu 1;」と記述すると、VMGMメニュー1に移動してしまいます。
タイトルから、同じタイトルセットのメニュー1への移動
<call menu 1;>
→〔call menu;〕
これだと、メニュー1またはルートメニューに移動することが多いです。
他の方法として、メニュー1(メニュー2以降も可)の「チャプタ」にチェックを入れて
〔call menu entry ptt;〕※2
タイトルから、異なるタイトルセットのタイトルへの移動
タイトルセット1のタイトル2から、タイトルセット2のタイトル1への移動(タイトルセット1が2つのタイトルを持つ場合)
タイトルセット1のタイトル2で
<jump titleset 2 title 1;>
→〔以下に説明します〕
直接移動できませんので、手動で jumppad を作ります。
経由用に、VMGMメニュー(ここでは仮にメニュー2)を追加します。
タイトルセット1のタイトル2で
〔call vmgm menu 2;〕
VMGMメニュー2のプリ・コマンドで
〔jump title 3;〕
方法2-例 の A. で述べた記述方法で、
タイトルセット2のタイトル1(ディスク内の3番目のタイトル)に移動します。
なお<jump titleset 2 title 1;>は、DVDStyler が呼び出す DVDAuthor の不具合により、プレイヤーによっては再生時に目的地に移動してくれません。上記の経由で移動させれば、この不具合も回避できます。
詳細は 「移動せず」の頁 を参照して下さい。
私がこのエラーに遭遇したのは2011年5月頃でした。日本語のサイトをかなり調べましたが、「タイトルやメニューを減らして下さい」という回答しか発見できませんでした。
タイトルがたった14個なのに、なんで減らさなきゃいけないんですか(魂の叫び)!!!
その後英語のサイトから、根本的な解決方法の要点を得ることができ、それを元に整理しました。
『Too many pre/post/cell commands.
Reduce complexity and/or disable jumppad.』
このエラーを直接経験したことはありませんが、エラー表示の後半の
『Reduce complexity and/or disable jumppad.』部分が、
『Too many titlesets…』の後半と同一であるので、両者のエラーの原因は共通であると推測します。
従ってエラー『Too many titlesets…』への対策と同様の対処をすれば、おそらく解決すると推測します。
『Can only have 128 commands for pre, post, and cell commands.』
1個のメニューまたはタイトル(正確には1個の PGC)に指定可能なコマンドの最大数は 128 です。これを超えるコマンドを手動で入れる人は少ないと思います。
けれども DVDStyler の機能を使用すると、(場合によっては多数の)コマンドが自動生成されます。自動生成されたコマンドは、DVDStyler 上では表示されません。
以下のような機能をなるべく使わないようにすれば、解決する可能性が高いと思います。
例えば以下の機能を使った上で、チャプターを多数指定したタイトルのあるタイトルセットの、「チャプター」にチェックを入れたメニューにボタンを多数配置するのは、危険です。
影響が大きい部分について説明します。増えるコマンド数はおよそです。
「jumppad を作成」にチェックを入れた時
タイトルセットを多数作成すると、「タイトル」にチェックを入れたVMGMメニューに、多数のコマンドが自動生成されるようです。
タイトルセット数が多すぎなければ、問題はなさそうです。
1個のタイトルセット内のタイトルやメニューに対しておよそ、
『(タイトル数+チャプター数)×2+メニュー数+少し』個
のコマンドが、「チャプター」にチェックを入れたメニューに自動生成されるようです。
なおチャプター指定なしのタイトル1個は、チャプター数は1個になります。
(主に)タイトルを複数のタイトルセットに分けて入れると、タイトル数やチャプター数が各タイトルセットに分散し、コマンドも各タイトルセットに分散するので、解決する可能性が高いと思います。
ユーザーが「タイトル」にチェックを入れたVMGMメニューや「チャプター」にチェックを入れたタイトルセットメニューを配置しない場合、これらのメニュー画面が自動生成されます。
「jumppad を作成」のチェックを外すと自動経由できなくなりますので、直接移動できない経路で移動するには、手動でどこかを経由する必要があります。
DVDStyler が呼び出す DVDAuthor がコマンドを自動生成します。
【例】
「jumppad を作成」にチェックを入れた時、タイトルセット1のタイトル1とタイトル2にそれぞれ30個のチャプターを指定したら、このエラーが出ました(DVDStyler V2.9.6)。
「jumppad を作成」のチェックを外したら正常終了しました。あるいは一方のタイトルを別のタイトルセットに配置したら正常終了しました。
メニュー画面のプロパティウィンドウの
「最後に選んだボタンを記憶する」にチェックを入れた時や、
ボタンのプロパティウィンドウの「全タイトルを再生」にチェックを入れた時
メニュー画面の「最後に選んだボタンを記憶する」にチェックを入れると、そのメニュー画面のコマンド数が、そのメニュー画面上のボタン数以上増えます(ボタンが10個あれば、コマンド数が10個以上増える)。
1枚の DVD 内に、「全タイトルを再生」にチェックを入れたボタンが1個でも存在すると、各メニュー画面のコマンド数が、各メニュー画面上のボタン数以上増えます。
DVDStyler がコマンドを自動生成します。
dvdauthor.xml を解析すれば、自動生成されたコマンドがある程度わかります。
【例】
4:3のメニュー画面のプロパティウィンドウの「最後に選んだボタンを記憶する」にチェックを入れ、ボタンを34個(「全タイトルを再生」にチェックを入れたボタンと入れないボタンが混在)配置したら、このエラーが出ました(DVDStyler V2.6)。
「最後に選んだボタンを記憶する」のチェックを外したら、正常終了しました。
または全てのボタンの「全タイトルを再生」のチェックを外したら、正常終了しました。
ボタンのプロパティウィンドウで音声トラックや字幕トラックを指定した時
1個のボタンのプロパティウィンドウで、音声トラックの指定(「音声:」)や字幕トラックの指定(「字幕:」)が [最後に選んだもの] 以外になっていると、そのメニュー画面のコマンド数が1個以上増えます。そのような設定のボタンが10個あれば、そのメニュー画面のコマンド数が10個以上増えます。
DVDStyler がコマンドを自動生成します。
dvdauthor.xml を解析すれば、自動生成されたコマンドがある程度わかります。
コマンド「call last menu;」を使用した時
このコマンドを使用したタイトルセット内の「ルート」にチェックを入れたメニューで、
VMGMメニューの数 × 2
+ このコマンドを使用したタイトルセット内のメニュー画面の数
ぐらいのコマンド数が増えます。
DVDStyler がコマンドを自動生成します。
dvdauthor.xml を解析すれば、自動生成されたコマンドがわかります。
Windows(32ビット)
DVDStyler 一部V2.2, V2.8, 一部V2.9.6
家電の DVD Player, BD レコーダー
※2:root(ルート), ptt(チャプタ), subtitle(字幕),
audio(音声), angle(アングル) が使用できます。
ただし 〜V2.5.2? で、メニュー画面のプロパティの
「音声」と「アングル」の入力判定が逆です。